NISSAN

【日産シルビア S13/S14/S15】デートカーからドリフトの帝王へ。SR20DETの魅力と維持のリアルな地獄

RCD管理人の平成 継男です。前回は「ミッドシップの危険な誘惑」ことMR2(SW20)の光と影に迫りましたが、今回はその対極にあり、かつ永遠のスタンダードとも呼べる一台を取り上げます。180SXの兄弟でありながら、常に時代の最先端を行くデザインと、弄れば弄るほどに応えてくれる素直な心臓を持っていた車。その名は、「日産 シルビア(S13・S14・S15型)」です。バブル絶頂期に「デートカー」として一世を風靡し、その後「ドリフトの教典」として世界中で愛されたFRクーペ。今回は、その栄光の歴史と、現在オーナーになるための「覚悟」について語り尽くします。
TOYOTA

トヨタ MR2(SW20):美しき「未亡人製造機」から「世界一のハンドリング」へ。ミッドシップの理想と現実が交錯した10年間の軌跡

日産 180SXという「FRスポーツの青春」を振り返りましたが、今回はその永遠のライバルであり、トヨタがバブル期に放った「最も危険で、最も美しい挑戦状」をご紹介します。その名は、「トヨタ MR2(SW20型)」です。日本車で初めてミッドシップ(MR)レイアウトを量産化したAW11型の後継として、1989年に登場。ボディを大型化し、2.0Lターボエンジンを搭載したその姿は、当時「プアマンズ・フェラーリ(庶民のフェラーリ)」とも呼ばれました。しかし、この車は単なる「フェラーリのそっくりさん」ではありません。初期型のあまりにピーキーな挙動は、多くの未熟なドライバーを路外へと追いやりました。それゆえに刻まれた「Ⅰ型は危険」という烙印。そして、10年という長いモデルライフの中で繰り返された、執念とも言える改良の歴史。
NISSAN

日産 180SX:リトラクタブルの永遠のアイドル。ドリフトブームを牽引したFRクーペが背負う、栄光とボロボロの現実

ミラージュ Cyborg-Rという、FFホットハッチのいぶし銀な魅力を語り尽くしました。 今回は、そこから駆動方式をガラリと変え、平成の走り屋たちを最も熱狂させ、そして今なお世界中で愛され続けている「FRターボクーペ」の永遠のアイコンをご紹介します。その名は、「日産 180SX(ワンエイティ・エスエックス)」です。兄弟車であるシルビア(S13型)と共に、当時の若者に「FR(後輪駆動)で走る楽しさ」と「ドリフトの美学」を教えた、まさに教科書のような車です。 流麗なハッチバックボディにリトラクタブルヘッドライト。そして名機SR20DETエンジン。 しかし、その人気ゆえに、現存する個体の多くは過酷な運命を辿ってきました。「修復歴ありは当たり前」「盗難リスク」「高騰する相場」。
MITSUBISHI

三菱 ミラージュ Cyborg-R:打倒シビックを誓った三菱の刺客。175馬力のMIVECエンジンが奏でる、反骨のホットハッチ

トヨタ スターレット GTターボの「軽量FFターボ」の刺激を振り返りましたが、今回は同じ「FFホットハッチ」でありながら、全く異なるアプローチで「打倒ホンダ・シビック」を掲げた、三菱の意欲作をご紹介します。その名は、「三菱 ミラージュ Cyborg-R(サイボーグR)」です。90年代の1600ccクラス(テンロククラス)は、ホンダのVTECエンジンを搭載したシビックが圧倒的な強さを誇っていました。しかし、三菱自動車は黙ってはいませんでした。ホンダのVTECに対抗すべく、独自の可変バルブタイミングリフト機構「MIVEC(マイベック)」を開発。それを搭載し、当時のクラス最強馬力を引っ提げて登場したのが、このミラージュ Cyborg-Rです。「シビックと同じじゃつまらない」。そんな反骨精神を持つ走り屋たちに愛されたこの車ですが、現在では三菱車特有の「電装系の弱さ」や「部品供給の壁」が、オーナーに立ちはだかります。
NISSAN

日産 PULSAR GTI-R:WRCを夢見た小さな巨人。SR20DETターボとアテーサを搭載した「羊の皮を被った狼」の光と影

ホンダ ビート、スズキ カプチーノ、マツダ AZ-1という「平成のABCトリオ」の特集を終え、いよいよ次の時代、「WRC(世界ラリー選手権)の熱狂」がストリートに降り注いだ「平成のホットハッチ」の世界へと足を踏み入れます。今回ご紹介するのは、そのリトルモンスターたちの筆頭であり、日産のWRC制覇という野望を背負って生まれた、「パルサー GTI-R」です。GTI-Rは、市販車ベースのラリーカー参戦規定である「グループA」ホモロゲーションモデルとして開発されました。その小さなボディに、「SR20DETエンジン」と、伝説の「アテーサET-S」を搭載したその姿は、まさに「羊の皮を被った狼」という言葉の代名詞でした。しかし、その圧倒的な性能の裏には、ホモロゲーションモデルゆえの「過剰な熱対策」と、現代のオーナーを悩ませる「部品の欠品」という現実があります。
MAZDA

マツダ(オートザム) AZ-1:世界最小のスーパーカー。ガルウィングとスケルトンボディが織りなす、バブル期が生んだ「走る狂気」

ホンダ ビート、スズキ カプチーノと続いた「平成のABCトリオ」特集。いよいよ真打ちの登場です。最後を飾るのは、トリオの中で最も過激で、最も数が少なく、そして最も「狂気」に近い一台。それが、「マツダ(オートザム) AZ-1」です。この車は、単なる軽スポーツカーではありません。軽自動車規格の中で「ガルウィングドア」と「ミッドシップ」を採用し、外板をすべてプラスチック(FRP)で構成するという、スーパーカーそのものの作りをした「公道を走るレーシングカート」です。その特異な構造と、あまりにクイックな挙動から、時には「未亡人製造機」などという不名誉な(しかしある種の畏敬を込めた)異名で呼ばれることもあります。
SUZUKI

スズキ CAPPUCCINO:軽規格を超越した「FRピュアスポーツ」。4輪ダブルウィッシュボーンとターボが織りなす、小さな怪物の光と影

ホンダ ビートという「高回転NAミッドシップ」の感動冷めやらぬ中、今回は「平成のABCトリオ」の次なる一角、「スズキ CAPPUCCINO(カプチーノ)」をご紹介します。ビートが「NAエンジンのレスポンス」と「開放感」を追求した車なら、カプチーノは「FR(フロントエンジン・リアドライブ)レイアウト」と「ターボパワー」、そして「軽自動車離れした豪華な足回り」を武器にした、本格的なライトウェイトスポーツカーです。「小さなバイパー」とも形容されるそのロングノーズ・ショートデッキのスタイリングは、今なお世界中のエンスージアストを魅了しています。しかし、この車には「錆(サビ)」という、スズキ車特有の避けられない宿命が待ち受けています。
HONDA

ホンダ BEAT:軽自動車規格の奇跡。F1の血統を受け継ぐ「MTRECエンジン」と、カプセルデザインの究極ミッドシップ

ホンダのスペシャリティカーの歴史を辿り、「デートカーの帝王」たるプレリュードの技術の粋を見てきました。次は、ホンダのロマンが凝縮された、もう一つの傑作をご紹介します。それは、「軽自動車」の枠を超えた究極のスポーツカー、「ホンダ BEAT(ビート)」です。ビートは、バブル景気の末期である1991年に登場し、「平成のABCトリオ」(マツダ AZ-1、スズキ CR、ホンダ BEAT)の一角を担いました。しかし、この車は単なる軽自動車ではありません。ホンダのF1活動で培われた技術と、徹底した「運転する楽しさ」の哲学が、その小さなボディにすべて詰め込まれています。特に注目すべきは、「ミッドシップ・リアドライブ(MR)」というレイアウトと、軽自動車史上唯一となる「MTRECエンジン」です。
HONDA

ホンダ PRELUDE:デートカーの帝王の光と影。4WSとVTECを搭載した、バブル期ホンダの技術の結晶

マツダの個性派クーペを巡る旅(アルシオーネ SVX、MX-6、ユーノス 500、ユーノス コスモ、ユーノス プレッソ)から、いよいよ日本車史を語る上で欠かせない、「デートカーの帝王」へと視点を移します。今回ご紹介するのは、バブル期にその人気が頂点を極めたスペシャリティクーペ、「ホンダ PRELUDE(プレリュード)」です。特に、ホンダの先進技術が凝縮された「3代目(BA 4/5型)」と「4代目(BB 1/4型)」を中心に深掘りします。プレリュードは、その洗練されたデザインと、ホンダが誇る**「4WS(四輪操舵)」、そして「VTECエンジン」**という革新技術で、当時の若者、特に女性からの絶大な支持を集めました。しかし、その栄光の裏側には、短命に終わったことによる部品欠品、そして特殊な機構の維持費という、旧車特有の現実が隠れています。
MAZDA

ユーノス プレッソ/AZ-3:小さなV6を積んだ「和製アルファロメオ」。官能的なエンジンと優美なデザインを持つ、FFコンパクトクーペ

ユーノス コスモという「究極のロマン」を味わったところで、今回は少し現実に戻りつつも、マツダらしい個性が光るコンパクトクーペをご紹介します。次にご紹介するのは、「ユーノス プレッソ」(兄弟車:オートザム AZ-3)です。この車は、バブル期のマツダが展開した「5チャンネル体制」の中で、ユーノス店とオートザム店から販売されました。コンパクトなFFクーペでありながら、当時のマツダが誇った**「小さなV6エンジン」を搭載し、その優美なデザインと軽快な走りで「和製アルファロメオ」**とも称されました。しかし、この車もまた、時代の波に飲まれて短命に終わってしまいます。
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