NISSAN

日産 PULSAR GTI-R:WRCを夢見た小さな巨人。SR20DETターボとアテーサを搭載した「羊の皮を被った狼」の光と影

ホンダ ビート、スズキ カプチーノ、マツダ AZ-1という「平成のABCトリオ」の特集を終え、いよいよ次の時代、「WRC(世界ラリー選手権)の熱狂」がストリートに降り注いだ「平成のホットハッチ」の世界へと足を踏み入れます。今回ご紹介するのは、そのリトルモンスターたちの筆頭であり、日産のWRC制覇という野望を背負って生まれた、「パルサー GTI-R」です。GTI-Rは、市販車ベースのラリーカー参戦規定である「グループA」ホモロゲーションモデルとして開発されました。その小さなボディに、「SR20DETエンジン」と、伝説の「アテーサET-S」を搭載したその姿は、まさに「羊の皮を被った狼」という言葉の代名詞でした。しかし、その圧倒的な性能の裏には、ホモロゲーションモデルゆえの「過剰な熱対策」と、現代のオーナーを悩ませる「部品の欠品」という現実があります。
MAZDA

マツダ(オートザム) AZ-1:世界最小のスーパーカー。ガルウィングとスケルトンボディが織りなす、バブル期が生んだ「走る狂気」

ホンダ ビート、スズキ カプチーノと続いた「平成のABCトリオ」特集。いよいよ真打ちの登場です。最後を飾るのは、トリオの中で最も過激で、最も数が少なく、そして最も「狂気」に近い一台。それが、「マツダ(オートザム) AZ-1」です。この車は、単なる軽スポーツカーではありません。軽自動車規格の中で「ガルウィングドア」と「ミッドシップ」を採用し、外板をすべてプラスチック(FRP)で構成するという、スーパーカーそのものの作りをした「公道を走るレーシングカート」です。その特異な構造と、あまりにクイックな挙動から、時には「未亡人製造機」などという不名誉な(しかしある種の畏敬を込めた)異名で呼ばれることもあります。
SUZUKI

スズキ CAPPUCCINO:軽規格を超越した「FRピュアスポーツ」。4輪ダブルウィッシュボーンとターボが織りなす、小さな怪物の光と影

ホンダ ビートという「高回転NAミッドシップ」の感動冷めやらぬ中、今回は「平成のABCトリオ」の次なる一角、「スズキ CAPPUCCINO(カプチーノ)」をご紹介します。ビートが「NAエンジンのレスポンス」と「開放感」を追求した車なら、カプチーノは「FR(フロントエンジン・リアドライブ)レイアウト」と「ターボパワー」、そして「軽自動車離れした豪華な足回り」を武器にした、本格的なライトウェイトスポーツカーです。「小さなバイパー」とも形容されるそのロングノーズ・ショートデッキのスタイリングは、今なお世界中のエンスージアストを魅了しています。しかし、この車には「錆(サビ)」という、スズキ車特有の避けられない宿命が待ち受けています。
HONDA

ホンダ BEAT:軽自動車規格の奇跡。F1の血統を受け継ぐ「MTRECエンジン」と、カプセルデザインの究極ミッドシップ

ホンダのスペシャリティカーの歴史を辿り、「デートカーの帝王」たるプレリュードの技術の粋を見てきました。次は、ホンダのロマンが凝縮された、もう一つの傑作をご紹介します。それは、「軽自動車」の枠を超えた究極のスポーツカー、「ホンダ BEAT(ビート)」です。ビートは、バブル景気の末期である1991年に登場し、「平成のABCトリオ」(マツダ AZ-1、スズキ CR、ホンダ BEAT)の一角を担いました。しかし、この車は単なる軽自動車ではありません。ホンダのF1活動で培われた技術と、徹底した「運転する楽しさ」の哲学が、その小さなボディにすべて詰め込まれています。特に注目すべきは、「ミッドシップ・リアドライブ(MR)」というレイアウトと、軽自動車史上唯一となる「MTRECエンジン」です。
HONDA

ホンダ PRELUDE:デートカーの帝王の光と影。4WSとVTECを搭載した、バブル期ホンダの技術の結晶

マツダの個性派クーペを巡る旅(アルシオーネ SVX、MX-6、ユーノス 500、ユーノス コスモ、ユーノス プレッソ)から、いよいよ日本車史を語る上で欠かせない、「デートカーの帝王」へと視点を移します。今回ご紹介するのは、バブル期にその人気が頂点を極めたスペシャリティクーペ、「ホンダ PRELUDE(プレリュード)」です。特に、ホンダの先進技術が凝縮された「3代目(BA 4/5型)」と「4代目(BB 1/4型)」を中心に深掘りします。プレリュードは、その洗練されたデザインと、ホンダが誇る**「4WS(四輪操舵)」、そして「VTECエンジン」**という革新技術で、当時の若者、特に女性からの絶大な支持を集めました。しかし、その栄光の裏側には、短命に終わったことによる部品欠品、そして特殊な機構の維持費という、旧車特有の現実が隠れています。
MAZDA

ユーノス プレッソ/AZ-3:小さなV6を積んだ「和製アルファロメオ」。官能的なエンジンと優美なデザインを持つ、FFコンパクトクーペ

ユーノス コスモという「究極のロマン」を味わったところで、今回は少し現実に戻りつつも、マツダらしい個性が光るコンパクトクーペをご紹介します。次にご紹介するのは、「ユーノス プレッソ」(兄弟車:オートザム AZ-3)です。この車は、バブル期のマツダが展開した「5チャンネル体制」の中で、ユーノス店とオートザム店から販売されました。コンパクトなFFクーペでありながら、当時のマツダが誇った**「小さなV6エンジン」を搭載し、その優美なデザインと軽快な走りで「和製アルファロメオ」**とも称されました。しかし、この車もまた、時代の波に飲まれて短命に終わってしまいます。
MAZDA

ユーノス コスモ:世界唯一の3ローターエンジン搭載車。「走る宮殿」がオーナーに要求する、究極の愛と覚悟

ユーノス 500の優美な世界から一転、今回は「マツダの夢」が極限まで高まった、究極のロマンカーをご紹介します。それは、「ユーノス コスモ」です。MX-6、ユーノス 500と同じく、マツダの「5チャンネル体制」の頂点に君臨したフラッグシップクーペです。しかし、その中身は他の追随を許さない、世界で唯一無二のものです。ユーノス コスモは、世界で唯一となる市販車「3ローター(3回転子)ロータリーエンジン」を搭載し、豪華絢爛な内装と、世界初の「GPSナビゲーションシステム」を搭載した、まさに「走る宮殿」でした。
MAZDA

ユーノス 500:マツダが夢見た「日本の小さな高級車」。奇跡の塗装とV6エンジンを持つ、バブルが生んだ美の極致

MX-6という「バブル期のFFクーペのロマンと現実」を追求したところで、今回はその兄弟車でありながら、まったく異なる方向性を持つ一台をご紹介します。次にご紹介するのは、マツダが展開した「ユーノス」ブランドから登場した、「ユーノス 500」です。これは「FFスポーツクーペ」ではありません。しかし、当時のマツダが目指した「日本のプレミアムコンパクトセダン」という目標を、驚異的なレベルで達成した、まさに「バブルが生んだ奇跡的な優美さ」を持つ一台です。そのデザイン、塗装、そしてV6エンジンは、今なお多くのマニアを魅了してやみません。
MAZDA

マツダ MX-6:バブル崩壊に散った「ユーノス」の夢。流麗なボディにV6と4WSを搭載した、FFスペシャリティクーペの光と影

アルシオーネ SVXのような規格外のフラッグシップクーペを見たところで、次に参るのは、同じくバブル期のマツダが、「5チャンネル体制」という壮大な野心のもとに生み出した FFスポーツクーペです。今回は、知る人ぞ知るFFスペシャリティクーペ、「マツダ MX-6」について深堀します。MX-6は、北米市場を意識した流麗なデザインと、当時のマツダが誇る**「V6エンジン」と「4WS(四輪操舵)」という先進技術を搭載していました。しかし、その登場はバブル崩壊と重なり、日本では短命に終わりました。なぜこの車は埋もれてしまったのか。そして、今このFFクーペを維持するということは、何を意味するのか。そのロマンと現実を徹底的に語ります。
SUBARU

スバル アルシオーネ SVX:ジウジアーロが描いた「夢」。水平対向6気筒と変形ウィンドウを持つ、規格外のGTクーペ

レガシィの現実的なツインターボの世界から一転、今回は一気にロマンと個性の極地へ向かいます。スバルがバブルの絶頂期に放った、「規格外」のフラッグシップクーペ。それが、「スバル アルシオーネ SVX」です。SVXは、インプレッサやレガシィとはまったく異なる、「究極のパーソナルGTカー」を目指して開発されました。イタリアの巨匠、ジョルジェット・ジウジアーロによる流麗なデザインと、水平対向6気筒エンジン、そして最大の特徴である「変形サイドウィンドウ」は、今なお色褪せない強い個性を放っています。しかし、その個性の裏には、日本の環境には合わなかったいくつかの「悲劇」と、現代のオーナーを悩ませる「維持の壁」があります。
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